maturimokei’s blog

俺たち妄想族

ゴジラの復活6

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1 電磁スイッチの製作
 エナメル線が来た。噴煙装置を回路に繋ぐと、電圧か電流が落ち込み、回転が上がらない問題を解決するために、噴煙装置電源を別に設け、回路を通さず流すことにした。問題は、どうやってオンオフするかである。そこで、リモコンで電磁石を操作し、磁石鉄芯と、引きつけられる薄い鉄片の離合を噴煙装置のスイッチにしようと考えた。いいアイデアだ。
 ゴジラの気道用に100均で買った曲げストローの切った残りがあるので、巻きつける。規則正しく輪を描くエナメル線が金色に光って美しい。何回巻いていいか分からないので、100回巻くことにする。実験電源を使って試してみる。ストローの中に入れた釘が飛び出たのでびっくりしたが、悪くはない、明らかに反応があるということだ。釘を固定すると、置いた鉄ネジが引き寄せられた。成功。ところが、アッチ!。小指が電磁石に触れたら、無茶苦茶熱いのだ。考えてみれば、ニクロム線と同じ格好をしている。熱いはずだ。これはまずい。ゴジラが内部崩壊してしまう。カバーをつけても、中のストローがもたないだろう。短い時間ならいいか?とりあえずはこの問題は置いて、回路実験に進むことにしよう。

2 実験回路
 実は、どうやらゴジラの一つの回路を壊したような気がする。噴煙装置を繋いで、おかしい、煙が出ないとしつこく回し続けると、突然暴発をはじめ、スイッチを切っても回り続け、次からは何を繋いでも反応しなくなった。ごめん。そこで、負荷を心置きなくかけられる実験用の回路を作ることにした。といっても私は回路を組めない。他のラジコンおもちゃの回路を取り出して使うのだ。昔、我が子用という名目で買った私用の、チャーGという自動車ラジコンがある。1チャンネルで前進後退のみである。これを使おうかと思いながら、今回、アマゾンを物色していて驚いた。あれは何というのか、高専ロボコンで使われる、スライド走行が可能なように斜めにローラーをつけたタイヤを履いている4輪駆動車を発見。ということは4チャンネルではないのか。モーターが4つ、充電池も3つ、LEDがついてコントローラーがついて、なんだこの値段は?ゴジラは6チャンネルと謳っているが、正確には5チャンネルだと私は思っている。つまり、モーターを逆転させて方向転換しているのでこれは2ではなく1と数えるべきだ。オモチャに4チャンネル。しかも、エネループと同じ大きさで3倍高電圧の充電電池。即買った。中国の技術の進歩は凄まじい。我が東大は、私の出身校という意味ではなく、私の母国のという意味だが、ロボコンアジア大会では最近中国に負け続けている。むべなるかな。
 話は逸れるが、このおもちゃ、未来の自動車社会を先取りしている。4輪別々にモーターを制御するので、その場回転ができる。道路にセンサーを埋め込めば、直に電気でモーター制御なので自動運転技術の簡単さはエンジンの比ではない。真横へのスライド走行は乗り心地、ブレーキの効き、道路の傷みを考えると現実的ではないから、ローラータイヤの採用はないが、タイヤを動かす装置としてのハンドルはなくなる。デフもなくなる。加速は4モーター、巡航は1モーターというように四つのモーターを使い分ければミッションも要らなくなるのではないか。機械部品製造技術精度のハードルは下がった。アップル、ソニー自動車産業に参戦するのは当然である。しかし、モーターを動かす電気をどうやって得るか世界はまだ解決していない。私としては、日本は島国だから、潮の満ち干を利用するのが良いと思うがどうだろう。

3 中国製品の傾向
 商品が届いた。リモコンの電池の蓋を開けるのがとても難しい。スライドさせよとの説明があるが、びくともしない。15分やっても無理。シリコンスプレーをかけ滑りやすくしても動かない。中でカラカラ音がするのも嫌な予感がする。よく見ると、電源スイッチが邪魔になってスライドできない構造になっている。部品採りだから壊れるのも覚悟でドライバーでこじ開けた。中を見ると、スライドではなく、単なるハメ入れ、ドライバーこじ開けが正しい。訳のわからない折れた部品が入っていたが、内部に損傷はない。説明書ではAA(単3電池)が指示してあるが、中を開けると AAA(単4電池)と書いてあり、実際に単4電池の大きさだ。操作は簡単で思い通り直感的に動かせる。とても面白い。ただ、リモコンの電源を切るのが難しい。びくともしない。コツをマスターするのに15分かかる。中国製品は発想の面白さ、電子部品を含むコンパクトさでコスパは高い。しかし、スイッチにおいて雑なのが多い。接触不良は当たり前、異様に細い導線、グラグラのハンダ付け、スイッチの筐体の組み合わせ精度の低さ、まるで4、50年前のおもちゃのようで、最先端のオートメーションで作られる部品の精度の高さと極端なほどアンバランスでいつも苦笑してしまう。

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不必要に抜けにくいコネクター。針を2本刺して抜け留めを押し上げてから抜く。

 

 私は、必要な部品がでると、まず今まで使った材料の残りから調達する。ないときは家の中を見回す。利用できるものがなさそうなら、100均やホームセンターで代用品を探す。代用品が見つからないとAmazonで買うが、部品を買うより製品を買う方が安いことの方が多い。不思議だ。しかも、部品採りした残りは他のことに利用できることも多い。例えばLEDが欲しくて買って、切り離して不要になった電源ボックスは、実験用に使える。だが、前述通りスイッチが甘いから、前述のプラマイ逆問題で動かないからといって必ずしも私の配線が悪かったのではなく、実験用電池ボックスがダメだったという、地獄のような日々を送った。というわけで下は、4つ100円のミニタッパに収めた、4チャンネルレシーバーと電池。実に小さい。

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左が実験用4チャンネル回路(3,7ボルト電源内臓)
右が単3四本入り4,8ボルト電源ボックス

 残念ながら、電磁スイッチのエナメルコイルを入れると、レーザーの照度が極端に下がる。下がるだけでなく、電磁石の力も弱い。回路から電流の制限を受けている。失敗だ。考えてみれば、モーターも電磁コイルだった。電磁石スイッチもモーターも結局同じものだ。何と迂闊な。ため息が出る。振り出しに戻った。


 いや、私にはまだ、次の一手がある。