maturimokei’s blog

俺たち妄想族

国葬

国葬

八 熊さんよう。ちょっとわかんないことがあるんだ
熊 なんだい?
八 安倍さんを今度コクソするって聞いたんだが、死んでも告訴されるんかい?
熊 告訴じゃなく国葬
八 コクソウ?
熊 国葬というのは、国家に功労のあった人の死去に際し国の大典として国費で行う葬儀、って大日本国語辞典には書いてある。
八 安倍さんの葬式ってもう終わってない?俺テレビで見たぞ
熊 国がまた別にするんだ。
八 そんな法律ってあるの?
熊 内閣府設置法を岸田さんは根拠にしているけれど、この法律は主に経済の運営に関するもので、付録みたいに、第三条の2に、前項に定めるもののほか栄典および公式行事とか北方領土とか沖縄とかカジノとかいっぱい書いてあって、円滑な推敲を図ることを任務とするってことで何を公式行事にするかという基準は書いてない。
八 ということは内閣がしたいと決めたら国家行事ってこと?
熊 前回の吉田茂元総理の国葬閣議決定だったんだ。
八 吉田さんはどんな功績があったの?
熊 サンフランシスコ講和条約を結んだ。
八 何それ?
熊 この条約によって、日本と連合国との戦争状態は終わり、日本国民の主権が回復されたんだ。
八 えっ。日本人に主権がなかったの?
熊 無条件降伏したんだから、全員捕虜だよ。侵略した領土は返したが、賠償金は放棄してもらったんだ。
八 ロシアはウクライナに賠償しなきゃならんと俺は思っているけど、日本は賠償しなかったんだ。
熊 だから今、世界の国々に経済援助するのは当然だな。恩返しだな。日本国憲法制定、日米安全保障条約の締結も吉田内閣の時だ。
八 他にも国葬の人はいるの?
熊 伊藤博文山縣有朋松方正義西園寺公望
八 全部戦前の総理大臣だね。
熊 戦前あった勅令の国葬令によるからね。
八 じゃあ、なんで安倍さんが国葬なの?公務員が仕事するって当たり前じゃない。仕事すればみんな国葬なの?日本人ほとんど国葬じゃないか。俺はムリだけど。功労って何?
熊 憲政史上最長の総理大臣だから。
八 長いのが功績なの?
熊 そう。
八 じゃあ、プーチンもルカシェンコも習近平国葬だな。
熊 選挙演説中に撃たれたから。
八 外にいたから狙われやすかったんだろ。

熊 アベノミクスで経済を回復させた
八 俺寺子屋で最初に習った漢文で、王様なんて知っちゃことないのが良い政治だって聞いたぜ。
熊 十八史略の鼓腹撃壌だな。五十年の長期政権の堯帝は政治がうまくいっているか街中に出た。最初子供が、幸せなのは帝のおかげって歌っていた。次に老人が、幸せなのは自分で働いているからって歌っていた。老人の状態の方がより良いと言ってるんだな。政治家の存在が意識されないことこそ最高の政治だって。
八 経済政策のキャチフレーズに自分の名前をつけるってどうなん?
熊 消費税を上げ法人税を下げ、格差が広がったという側面もある。コロナには無力だったし、コロナ対策という最も重要な時に政権をほっぽり出した。
八 他にあるかい?
熊 世界から哀悼の言葉をいただいたから
八 日本の総理が死んだからだろ。
熊 国民の賛同を得られるからってR大学のI教授がK新聞に書いてた。
八 教授を辞めろ。お前の意見は多数決か。歴史から学ぶのが教授だろ。そのために俺より本読んでるんだろっ。
熊 KYという流行語を産んだ、周囲の空気を読む世界の構築に貢献したから
八 それは認める
熊 力による言論弾圧を許さない民主主義の立場を政府が示すため。
八 殺されるとみんなしゃべれない。表現の自由を奪われる。じゃあ、今までの殺人事件の被害者は全部国葬か?
熊 怨恨殺人の政治利用だな。人々のショックを利用して、死者に鞭うたない国民性を利用して、自民党の価値をあげようとしている。国葬を決めるのが早すぎる。統一教会は反共を掲げているので、自民党との繋がりはもう何十年もある。詐欺商法で社会的問題を起こした団体のコマーシャル塔になるのはまずいだろ。
八 ビデオメッセージで、日本国元総理大臣って自分で言ってたからね。
熊 勧誘する説得力あるよな。
八 催眠商法ジャパンライフの会長を桜を見る会に招待したのを思い出すなあ。 
熊 したことだけでなく、しないことも大事だよな。
八 公的立場を私的に利用しない。
熊 逃げない。

八 今回の事件、勿論殺人はいけないし、原因の本人を狙うのが難しいから、協力者の孫をというのはどう考えても無茶苦茶だ。

熊 だから事件と国葬は分けて考えなければならない。
八 たとえどんな立派な人でも、国葬はどうなんだろう。
熊 国葬されるほど偉い人という逆流評価が起こるし、個人崇拝に繋がる。
八 国葬こそ民主主義に反するんじゃないか。
熊 良い面も悪い面もあるそれが人間だ。国が評価することじゃない。
八 そうだ。俺も人に言えないことがある。
熊 変なところで納得するなっ!

(2022・7・17)