maturimokei’s blog

俺たち妄想族

2023-01-01から1年間の記事一覧

「怪物」著 佐野 晃 脚本 坂元裕二 宝島社

カンヌ国際映画祭のクィアパルム賞、脚本賞受賞の是枝裕和監督の映画「怪物」の小説化。素晴らしい。怖さと美しさが織りなされた作品だ。描写においてはやや物足りなさを最初感じていたが、冗漫な比喩を聞かされるより、淡々とした筋の叙述の方が、読む方の…

解釈変更 八と熊

八 熊さんよう。ちょっとわかんないことがあるんだ 熊 なんだい? 八 最近解釈の変更ってよく聞くんだけど、どういうこと? 熊 放送法が問題になってるな。放送法で定めた「政治的中立」が守られているかは、その局が放送する番組全体で判断するという長年の…

「羅生門論2」十五 尚学図書 昭和五一年(1976年)〜

尚学図書 昭和五一年(1976年)〜 尚学図書は昭和五一年から採録を始め、平成五年まで、その後四年途絶えて、平成十年から五年間採録する。 主題については、 「追いつめられた極限状況のもとで、人間が露呈するエゴイズムの心理を描こうとした作品であ…

「羅生門論2」十一 教育出版「現代国語一」 昭和四八年

教育出版「現代国語一」 昭和四八年(1973)~五十年 教育出版は昭和四八年に採録を始め、六三年まで続き、五年間休んだ後、平成六年から二五年まで連続で採録を続ける。 主題は 「「下人の心理の推移を主題とし、あわせて生きんが為に、各人各様に持た…

「羅生門論2」十二 第一学習社「高等学校現代国語一」 昭和四八年(1973年)

第一学習社「高等学校現代国語一」 昭和四八年(1973年)~五十年版 第一学習社は四八年から三年間、六年後の昭和五七年から平成二十五年まで連続で採録している。 「来年度から高校国語に新設される科目「現代の国語」用に、現行シェア三位以下の第一学…

「羅生門論2」十四 明治書院 昭和五一年(1976年)

明治書院 昭和五一年(1976年)〜五四年 明治書院の教科書は、既に昭和三二年版を取り上げた。日本で最初の「羅生門」採用の教科書であり、吉田精一氏が選んだ高校生のレポートと、氏の批評も掲載されたものだった。教科書図書館に指導書が保存されてい…

「羅生門論2」十三 光村図書出版 昭和五一年(1976)~五三年

光村図書出版 昭和五一年(1976)~五三年 光村は五七年から三年間、再度採用する。計六年間となる。これは他の会社と比較すると短い方になる。 主題として 「生きるためには盗人となるよりしかたがないと思いながら、その決心もつかずにいる下人が、死…

「羅生門論2」十 旺文社昭和四八年(1973)

「高等学校現代国語1」旺文社昭和四八年(1973)~五〇年 旺文社は昭和四八年から平成五年(1993)まで二十年間連続して採用する。最初の指導書を見てみよう。 「投網」と「羅生門」を取り上げた「単元の構成」の中で、 「(「投網」との※筆者注)…

ロシア軍と連続強盗事件実行犯

彼らに共通点は多い。まず、指示役がいること。情報収集、兵站、蛮行部隊に別れていること。報酬が保証され、逃げれば家族に危害が及ぶこと。彼らは、指示されたことをしただけだから、罪の意識は薄い。自分が考えたことではないのだ。そのようにするしか仕…

「羅生門論2」九 昭和45年筑摩書房

「現代国語Ⅰ 二訂版 教授資料」(筑摩書房) 昭和四五(1970)年~四七年(1972) 筑摩書房は昭和四二年の改訂版から五九年まで十八年間に渡り「羅生門」を採用している。二訂版の「羅生門」の指導書は平岡敏夫氏によるものである。おそらく改訂版か…

「羅生門論2」八 増淵恒吉氏の授業

増淵恒吉氏の授業 「レポートに書き方」に例として挙げられた生徒作品「『羅生門』について」は、十五年間にわたって高校現場に影響を与えた。その作品を生んだ増淵恒吉氏の授業はどのようなものだったのだろう。「増淵恒吉国語教室の実際 都立H(※本文は学…

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共通部品→四本柱、太鼓、木製泥台、擬宝珠、棒端金具綱 共通部品 選択→以下の項目からお好みのものをお選びください。 1 紋→巴金、巴銀、菊水、梅鉢、龍(2種類選んでください) 2 棟の高さ→低(古式)、高 3 屋根→黒、白木 4 水切金具→1〜9から一つ …

「羅生門論2」七 昭和38年中央図書出版社

前述した、三省堂の指導書(昭和33〜37)に関して、付け加えることが出てきた。前述の「高校生のレポート」が、手引きの答えとして出典を明らかにしないまま指導書に使われていたのだ。もう少し具体的に言うと 【研究】 1 下人の心理の推移を中心にして…

「羅生門論2」六 「レポートの書き方」

原典である「レポートの書き方」と比較すると (これも)高等学校の学生としてはきわめてすぐれたレポートである。(前の「ロビンソンとガリバアー」が主として社会的観点に立っているのに対し、これは)作品に即してその内面的意味をくみあげ、美的価値を認…

「羅生門論2」五 昭和25年の高校生のレポート

高校生のレポートについては、文体や内容のレベルの高さに対して漢字使用の比率が低く違和感があった。原典である「レポートの書き方」(学生教養新書・昭和二十七年二月二〇日至文堂刊)と比較してみた。明治書院が検定上ひらがなに直したようだ。第一段落…

「羅生門論2」四 「高等国語総合2」昭和三十二年~高校生のレポート

「高等国語総合2」(明治書院)昭和三十二年~三十七年 「羅生門」の載った最初の教科書の一つである。同年に登場した数研出版(既述参照)と有朋堂版が、選択教科の教科書であったのに対し、明治書院版が唯一の必修教科用だったことも大きい。明治書院の当…

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完成例 共通部品→四本柱、太鼓、木製泥台、高欄擬宝珠、棒端金具綱 共通部品 選択→以下の項目からお好みのものをお選びください。 1 屋根布団→黒、青、白、赤、緑 屋根布団 2 布天幕→黒、青、白、赤、緑、 または紙天幕→二色組み合わせ自由の市松、黒白富…

物価高

物価高 八 熊さんよう。ちょっとわかんないことがあるんだ 熊 なんだい? 八 最近物の値段が上がっちまった感じがするんだ。98円で買っていたラーメンが118円もするんだ。88円なんて見かけないもんな。なんでなんだい? 熊 ロシアの野郎がウクライナ…